インフレ前提でFIRE目標額を再計算|2%3%でClaudeに回したら増えた
インフレ前提でFIRE目標額を再計算|2%3%でClaudeに回したら増えた
FIRE目標額を計算するとき、多くの人が「今の生活費」で必要額を出します。でもインフレを前提に置くと、目標額は思った以上に大きくなります。物価が上がれば、将来の生活費も上がるからです。そこで物価上昇率2%・3%という前提でClaudeに目標額を再計算させたところ、必要額がはっきり増えました。インフレ調整の考え方と、その試算結果を共有します。
本記事は2026年時点の情報・個人の試算に基づくもので、特定の投資を勧めるものではありません。前提条件はすべて明記します。
なぜインフレでFIRE目標額が変わるのか
FIRE目標額の基本形は「年間生活費 ÷ 取り崩し率」です。問題は、この「年間生活費」を今の物価で固定してしまう点にあります。
物価が毎年2%上がると、生活費も毎年2%ずつ増えていきます。20年後には同じ暮らしでも生活費は約1.5倍。つまり「今の生活費で計算した目標額」では、将来の暮らしを支えきれない可能性があります。
ここを見落とすと、目標額に達してFIREしたのに「数年後に生活費が足りない」という事態になりかねません。だからインフレ前提での再計算が必要になります。
【試算】物価上昇率2%・3%でClaudeに再計算させた
次の前提でClaudeに目標額を出してもらいました。一例として読んでください。
試算の前提条件(2026年時点)
- 現在の年間生活費:360万円
- 取り崩し率:4%
- FIREまでの想定年数:20年後にFIRE開始
- 比較する物価上昇率:0%(インフレ無視)/2%/3%
物価上昇を20年分織り込むと、FIRE開始時点の「将来の年間生活費」はこう変わります。
| 物価上昇率 | 20年後の年間生活費 | 必要額(÷4%) |
|---|---|---|
| 0%(無視) | 360万円 | 9,000万円 |
| 2% | 約535万円 | 約1億3,375万円 |
| 3% | 約650万円 | 約1億6,250万円 |
インフレを無視した場合と比べて、2%前提で約4,400万円、3%前提で約7,200万円も目標額が増えました。同じ生活水準を保つだけでも、必要額がこれほど変わるわけです。
Claudeに任せてよかったのは、「20年後の生活費」を物価上昇率ごとに即計算し、必要額まで一気に出してくれた点です。複利の計算は手作業だと面倒で、つい省略しがちなところです。
インフレ調整で押さえておきたい3点
試算を通じて、注意すべき点が3つ見えました。
1. 資産運用の利回りもインフレを吸収しうる
目標額が増える一方で、運用資産もインフレ下では名目リターンが上がる傾向があります。だから「生活費だけインフレで増やし、資産はゼロ成長」と置くと過大評価になります。実質リターン(名目−物価上昇率)で考えるのが現実的です。
2. 取り崩し率を保守的にするほど目標額は跳ねる
インフレ前提に加えて取り崩し率を4%→3.5%にすると、目標額はさらに膨らみます。前提を重ねるほど安全側ですが、「いつまでも到達できない目標額」になっていないかのバランス感覚も必要です。
3. 4%ルールはもともとインフレ調整を含む考え方
そもそも4%ルールは、毎年の取り崩し額を物価に合わせて増やす前提の研究がベースです。この点を踏まえると、4%ルールを日本でどう使うべきかは慎重に見る必要があります。詳しくは別記事で検証しています。
まとめ:目標額は「将来の生活費」で出す
インフレ前提の再計算から見えたことです。
- FIRE目標額を「今の生活費」で出すと過小評価になりやすい
- 物価上昇率2%で約4,400万円、3%で約7,200万円も目標額が増えた(前提による概算)
- ただし資産側のインフレ吸収もあるので「実質リターン」で見るのが現実的
- 大事なのは、自分の前提でインフレを織り込んで再計算してみること
インフレは「効いてくるのが何十年も先」だから軽視されがちですが、目標額への影響は無視できません。AIを使えば、物価上昇率を何通りも変えて、目標額のブレ幅を一度に把握できます。
私が使ったインフレ調整の計算プロンプトは、noteにまとめる予定です。自分のFIRE計画を物価前提込みで組み立てたい方は、計画の作り方の全工程をまとめた記事もどうぞ。
→ プロンプト全文と計画書テンプレは note(Claude FIRE計画書の作り方)にまとめています
※本記事は2026年時点の情報・個人の試算に基づくものであり、投資を推奨するものではありません。試算は記載の前提条件による概算で、将来の物価・成果を保証しません。投資判断はご自身の責任で行ってください。